アネモネが雨に打たれて 朱い泪を流していた 歩き慣れていたはずの道...
穴が空いた花瓶から 注いだ水が漏れてく 積み上げた感情なんて...
赤い林檎は枯れてしまった 肥沃な土をあげたのに 煙草をふかせて首を垂れ...
死にたいです 死にたいです 今すぐにアタシは 死にたいんです あーでもないや...
あなたを感じる 瞳の裏に 想い馳せる 横顔 赤い実色付く時には もう気付いた...
きっと彼女はレシートも出さないだろう 他人には言えない仕事をしてるから 泡沫に消えるサイレンと 時計仕掛けのオレンジが 彼女の視線を漏らしてく...
カーテンを溶かしていく、サンライズ 無重力の世界で、おはよう 歩き出そうよ。くじらの背を 空に落ちてしまわぬように...
やわらかい日差し 落ちる葉がひらり 狭まれた視界 泣きだしてみたり...
古い井戸の底に 甘い蛍の露 夢 いつかに見た淡い蝶々のこと 長い夜が明けても 翅(はね) 生えないなら いっそ、 それは醒めない夢の中 ずっと希まれる幻(illusion)...