もう痛みは感じなく 裏切りを繰り返して 擦り切れた心のまま 彷徨う 鬼の鳴く、夜に、己を満たして、 感情も 捨てることで 導かれるまま...
午前三時 おぼろ月 眠った街角 花瓶の底 閉じ込めた水の愁い...
響き渡る雷鳴 天の涙に委ね 刮目も出来ず 立ち尽くした 崩される理性に 独り慄(おのの)き抱き ...
いつの間にか生まれた レンズ映(は)う回折現象は 私の視界を曇らせた ガラスに息をかけた様に ...
籠の中の金糸雀(カナリア)は 仮初めの(はかなし)世界を歌う さやけき月の影の 道標は消えてしまった 縺れた運命(さだめ)の糸を...
一人掬(すく)った水の零れるのを眺め 玉響(たまゆら)の淡い夢のよう 青く優しい波の飛沫(しぶき)に包まれて 言葉もいらない世界へ 沈む...
凍てつく吐息は白く貴方は何を歌うの? 氷壁に眠ってしまった貴方は何処? 空に掲げた手に集った歌は誰のため?...
前髪かすめた つむじ風 選ばれし運命 動き出す 飾りじゃないのよ あたしたち なんだってやれる信じてる...
その泉の底には 月が密(ひそ)かに眠る 水面を突き抜けて 空に映る月影 翠(みどり)の鳥が高く鳴く それを合図に目を覚ます Moonlight 玉響(たまゆら)の Moonlight 幻(まぼろし)...