崩壊を待つ僕は明日のないありふれた終わりを待つのみで 均された視界は交わらない 述べるだけ 思索の回路を 虹彩が伸びきった彼の眼に映るのは 光が吐き出す絵...
青すぎる天井から逃れて 狂ったように冷えた箱の中 煙を喫む蘭服に睨まれて 自分が酷く愚かしく思えた...
迷々シープ、僕らは皆ひとりぼっちの迷子なのさ 延々と泣き腫らしたその目に映る春の歌 迷々シープ、僕らは皆ひとりぼっちの迷子なのさ...
感情なんてもんはどうしても無駄だって悪魔は言った 「何もかも捨てちまえよ」 嗚呼、快不快も、喜怒哀楽さえも!...
宵を気取る学生街の着飾った男女の葬列は、 底に滴った不安で少しずつ腐っていった 路地裏、クレーエの亡霊はくぐもった声で呟いた 蒸散していく倫理、記号化した思慮深さを...
大嫌いな君の靴 海に沈めてしまって もう 明日には忘れているから きっと君のことなんて 恋をしていた 飴玉のような...
耳を塞いでも 目を瞑っても 心臓は脈を打ち続けている 「僕は誰だ?」 誰も答えない 君が例えば、ここで惨めに腑を溢して命を乞うても...
六月の訪れ 君は小さな身体を舞台に踊らせ、言葉が喉からこぼれた その光景は彼の心臓を握りつぶして 白昼に見る夢のようだった...
曖昧な彼女はスーサイド、等加速度で落下して 「汚れてしまわないように先に行くわ」と言ったんだ バイバイ...
二つの四次元的軌道。 始まりも終わりも受容できるのに、想起できないんだ。 明日は此所から生まれた今日はずっと、二人の声を 環状の軌道に沿って進行まない時間を、どうすれば?...