天国の憧憬に、去際の藍色を残して

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曲紹介

僕は何処に行った?
曲名:『天国の憧憬に、去際の藍色を残して』(てんごくのどうけいに さりぎわのあいいろをのこして
  • 作中には氏の過去作の要素が存分に入っており、氏の過去曲と繋がっていることが示唆されている。
  • 『ボカコレ2022秋TOP100』参加楽曲。

歌詞

(動画より書き起こし)

停滞の終末において、人生の終わりを重ねた。
彼の日の懺悔は遠く、
意識は優しく薄れて。

「藍」に執着していた、
迷妄」の言に意味はなく、
朱色」の喪失の後、
生涯は「廃頽」していた。
停滞」の果てを待てども、
変革は訪れない森に、
優しい終焉は来ていた。
「天国」は迎えてくれるだろうか

あの「さよなら」の先。

「無意味」に愛された貴方は、首にぶら下げたカメラで、未来を探す。
二人の「  (しょうらい)」は写らない。
古くなる我々が、また積み重なった。
色褪せない想い出などは、望まれた永来にしか宿らない。
あの日の婉曲した「さよなら」は、僕の世界に馴染んでいなかった。

照らす証明が途絶えて四年、反芻した麗し日々が瞼を殴る。
あの頃より変化した容姿に、最後の藍色を挿して終わらせよう。

憧憬に、安寧の先の夢。
崩れた日々を紡いだ線路。
終わりのバラッド。
望まないことで、諦めをつけた私へ。
残るのは心途、最後の造花。


日々割れた花瓶に、注ぐ虚栄の自尊。
セロテープで修復しても、滲んで残らなかった。

満たされない。望みもない。何故だ?

渇望と、危機感に、苛まれた才能。
賞賛と、安寧で、くすんで地に墜ちた。

また、繰り返し、有限の糧、食い潰した生涯。
悩みで悼むこころ、何処かに、消えたが。
ただ、ふわふわ、浮かんでは沈む、空の体温。
居場所が、ない「きらきら」が、心臓の奥から見ていた。

十六の残節、伴った痛み、失った無垢に、ただ移ろう心央。

造花の蕾から花が咲きました。

地面に墜ちた種は芽吹かない!

生来の、
虚しさと、
幸福を、
味付けをして、
虚勢、
苦悩、
紛らわして、
完成、
これが
僕の生き甲斐。
偽って、
また繰り返して、
それならもう
「望まないでよ。」

暗い部屋、廃頽の旋律、目を閉じる旅に、僕を刺す。
古くなった、あの巣には戻れず、泣き出す、
未来を救う術も、
「知らない。」

「現実は雨が降っていた。」
「わかっているつもりです。」
「頑張らない自分を認めることに、」
「頑張り続けている自分に。」
「言い訳を産み出すための生活に。」
飾る造花のカキツバタより、棄てた腐敗のカスミソウの方が、より「生」の香りがするから、ずっと「美しい」ことに。
意味のある物事に執心しすぎた生で。
他人の価値で飽和した私の(なか)の心臓は。
かつて捕まえたきらきらを大切に潰してしまって。
掃除してもその匂いが消えないのです。

「僕」は何処に行った?

夕闇の先にのさばる盟律。
変われぬ期待を強く、望んでも。
何度も。何度何度何度願っても。
僕は僕にしかなれない。ならない。
「そうでしょ?」

また日が昇ってきました。
暗い部屋で傷ついた心は、陽の光が上手く隠して、仮初の普通が作られました。
また夜が産まれて、心がズタズタになるのを、「一瞬、」
誰にも理解されたくなかった、この胸の内の、きらきらは、
「本当は誰かにわかってほしかった。」
「私は正直になれなかった。」
病室に残した旋律が、誰かに届くと信じて。
「ペンと藍色を置いて、」
「醒めぬ眠りについた。」


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最終更新:2023年06月16日 08:01